76歳の男性。食後よくむせることを主訴として来院した。1年前に脳血管疾患を発症したという。摂食嚥下機能障害と診断され、リハビリテーションを行うことになった。 適切な代償的アプローチはどれか。
1: 食前に口腔周囲筋強化訓練を行う。
2: 摂食時の姿勢は45度仰臥位をとる。
3: 食物形態を噛みごたえのあるものにする。
4: 頸部の過伸展を防ぐためコップの縁を切る。
55歳の男性。歯科治療を希望して来院した。脳出血の既往がある。来院時の歩行状態の写真(別冊午後No.40)を別に示す。歯科医師よりチェアまでの誘導を指示された。注意するのはどれか。2つ選べ。
1: 右側より介助を行う。
2: 患者の歩行速度に合わせて誘導する。
3: 可能な限り自力でチェアに座ってもらう。
4: 体位調整のためチェアの左側に枕等を置く。
75歲の女性。1年前の脳梗塞により右片麻痺があり車椅子を利用している。今回、認知症と診断された。認知症の症状はまだらである。 考えられるのはどれか。
1: 血管性認知症
2: 前頭側頭型認知症
3: レビー小体型認知症
4: アルツハイマー型認知症
75歳の男性。義歯の不適合を訴えて来院した。3か月前に左側大脳に梗塞を発症し、現在車椅子を利用しながら療養生活を送っている。この時期の脳梗塞の症状として特徴的なのはどれか、2つ選べ。
1: 右片麻痺
2: 不正咬合
3: 言語障害
4: チアノーゼ
95歳の女性。脳梗塞発症後、嚥下障害となり1年前から誤嚥性肺炎を 繰り返すようになったという。食事はミキサー食で、姿勢は座位である。 誤嚥した場合のドレナージの体位はどれか。1つ選べ。
1: 仰臥位
2: 伏臥位
3: リクライニング位
4: 右を上にした側臥位
82歳の男性。右片麻痺があり、義歯の清掃が難しいという。口腔清掃自立度〈改訂BDR指標〉の評価を表に示す。男性への指導内容で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: うがいの練習
2: 口腔清掃習慣の確立
3: 義歯清掃用具の選択
4: ファーラ位での口腔清掃
88歳の女性。硬いものが噛めないことを主訴として家族から往診を依頼された。5年前に脳梗塞を発症し、屋内での生活は息子夫婦からの介助を必要としている。日中はベット上での生活が主体であるが、座位は保てるという。介助により車椅子への移乗は可能である。 障害高齢者日常生活自立度はどれか。
1: J1
2: A1
3: B2
4: C2
80歳の男性。家族から歯の付け根の白くなっているのが気になることを主訴として歯科訪問診療の依頼を受けた。進行性核上性麻痺により自宅療養中である。ADLは全介助、胃痩にて禁食状態であり、唾液誤嚥による反復性の誤嚥性肺炎に罹患している。患者のロ腔内写真(別冊午前No.16)を別に示す。 適切な口腔衛生管理はどれか、2つ選べ。
1: 洗口の指導
2: フッ化物塗布
3: 超音波スケーラーの使用
4: 家族への歯面清掃法の指導
65歳の男性。歯肉の腫れを訴えて来院した。医師が処方した薬を服用してから顕著になったという。口腔内写真(別冊午前No.4)を別に示す。 疑われる内科疾患はどれか。
1: 高血圧
2: 骨粗鬆症
3: 脂質異常症
4: 慢性B型肝炎
74歳の男性。介護保険施設に入所している。口腔健康管理を行うことになった。現在のバイタルサインおよび血液検査の結果を表に示す。疑われる状態はどれか。1つ選べ。
1: 徐脈
2: 貧血
3: 過換気
4: 高血圧
85歳の男性。3年前に脳梗塞を起こし、後遺症として軽い左片麻痺がある。食事は楽しみにしており自分で食べるが、ペースが速い。一口量も多く、食事中にむせることがよくある。誤嚥を防ぐ対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 食形態はきざみ食にする。
2: 液体にはとろみをつける。
3: スプーンは小さいものを用いる。
4: 顎を上げて嚥下するように姿勢を整える。
86歳の女性。介護保険施設に入所している。食事中に器の柄が虫に見えて気になって食事が進まないと相談を受けた。器の写真(別冊午後 No.21)を別に示す。原因として疑われるのはどれか。1つ選べ。
1: 脳血管型認知症
2: 前頭側頭型認知症
3: レビー小体型認知症
4: アルツハイマー型認知症
□に入る語句の組合せで適切なのはどれか。 83歳の女性。脳梗塞のため右側片麻痺で寝たきり状態である。この患者に①を ② にした③位で口腔のケアを行う。
1: ①右 ②下 ③側臥
2: ①右 ②上 ③側臥
3: ①頭 ②後屈 ③仰臥
4: ①頭 ②前屈 ③仰臥
34歳の女性。むせることを主訴として保護者と来院した。脳性麻痺との診断があり、幼少期から刻み食を食べていたが、2か月前からむせるという。口腔内に特に病変はない。食事の評価の写真(別冊午後No.19)を別に示す。 矢印が示す検査でわかるのはどれか。2つ選べ。
1: 誤嚥
2: 咀嚼
3: 嚥下音
4: 食塊残留
82歳の男性。歯科治療終了後に待合室へ移動した直後、突然倒れて意識がなくなった。直ちに歯科医師、歯科衛生士がかけつけ、救命処置を行った。歯科医師から写真(別冊午前No.43)に示す装置の準備をするよう指示があった。電極を所定の位置に貼付した後、除細動を行う音声ガイダンスがあった。次の対応はどれか。1つ選べ。
1: 脈を触知する。
2: 呼吸を確認する。
3: 人工呼吸を続ける。
4: 患者に触れないようにする。
73歳の男性。脳血管疾患で入院していた急性期病棟から回復期病棟に移動することになり、利き手交換訓練を行うことになった。口腔機能管理を行うよう歯科医師から指示された。歯式を図に示す。 セルフケアで推奨するのはどれか。2つ選べ。
1: 電動歯ブラシ
2: デンタルフロス
3: 柄の細い歯ブラシ
4: 吸盤がついた義歯用ブラシ
70歳の男性。介護者から口腔粘膜の乾燥について相談があり、訪問診療をすることになった。認知症により意思の疎通が困難になったという。評価方法で正しいのはどれか。1つ選べ。
1: ガム法
2: 吐唾法
3: サクソン法
4: 唾液湿潤度検査
72歳の男性。食事中、のどに食物が残っている感覚が続いているため来院した。検査の結果、誤嚥はないが、梨状窩に食物が少量残留していることがわかった。有効な訓練法はどれか。1つ選べ。
1: 頬訓練
2: 舌訓練
3: 発声訓練
4: 頭部挙上訓練
11歳の男児。脳性麻痺の診断を受けている。家族が口腔清掃をしている写真(別冊午前 No.22)を別に示す。矢印で示す器具の使用目的はどれか。2つ選べ。
1: 防湿
2: 開口保持
3: 視野確保
4: 舌突出防止
82歳の男性。5年前に脳梗塞を起こし麻痺があるため、車椅子を利用している。診療室内移動時の写真(別冊午後No.26)を別に示す。 義歯作製のための口腔内診査を行うことになった。デンタルチェアに移乗する際の介助で正しいのはどれか。
1: デンタルチェアを水平にしておく。
2: 患者の右側にデンタルチェアがくるように車椅子を寄せる。
3: 両手を持って立ち上がらせる。
4: 患者の左足を軸にしてデンタルチェアへの移乗を行う。