76歳の男性。咀嚼困難のため訪問診療を依頼された。要介護度4で在宅療養中である。口腔周囲に触れるとくいしばりが強くなるため、診療に支障がある。最初に行うのはどれか。1つ選べ。
1: 脱感作療法
2: 冷圧刺激法
3: 筋刺激訓練法
4: 軟口蓋挙上訓練法
90歳の男性。無歯顎で全部床義歯を使用している。片麻痺があり、ペースメーカーを装着している。食後、食渣の滞留と舌苔とを認める。口腔ケアに用いられないのはどれか。
1: 舌ブラシ
2: 歯ブラシ
3: 音波ブラシ
4: スポンジブラシ
65歳の男性。上顎癌のため放射線治療を受けている。口腔粘膜炎を発症したため、歯科医師から口腔衛生管理を行うよう指示された。口腔内写真(別冊 午後 No.37)と口腔内症状の表(別冊午後 No.38)を別に示す。 適切な対応はどれか。2つ選べ。
1: アイスマッサージの実施
2: 軟らかい歯ブラシの使用
3: キシロカイン含有含嗽剤の使用
4: 接触痛のある部位の清掃の回避
67歳の女性。家族の希望で歯科訪問診療を行った。2年前に交通事故で頭部を受傷し、以来寝たきりの全介助で生活しているという。夫の話では、時々むせることもあるが、発熱は無いという。初回訪問時の食後の口腔内写真(別冊午前No.25)を別に示す。 家族に指導する口腔清掃用具で必要性が高いのはどれか。2つ選べ。
1: 軟毛歯ブラシ
2: スポンジブラシ
3: デンタルフロス
4: ジェット水流洗口器
85歳の女性。口臭を主訴として同居の家族に付き添われて来院した。2年前から認知症を発症しているという。来院時の家族との医療面接の結果を表に示す。 家族に対する指導内容で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 洗口剤の使用
2: 軟食への変更
3: 仕上げ磨きの実施
4: 歯間ブラシの使用
80歳の女性。口臭が気になると家族から相談があり歯科訪問診療を行った。3年前、食事中に突然箸を持てなくなり、急性期病院に入院した後、介護保険施設に入所した。現在は要介護4でほぼ寝たきり状態だという。この症状の原因となった疾患はどれか。1つ選べ。
1: 認知症
2: 脳梗塞
3: 関節リウマチ
4: パーキンソン病(Parkinson )
72歳の男性。食事中、のどに食物が残っている感覚が続いているため来院した。検査の結果、誤嚥はないが、梨状窩に食物が少量残留していることがわかった。有効な訓練法はどれか。1つ選べ。
1: 頬訓練
2: 舌訓練
3: 発声訓練
4: 頭部挙上訓練
86歳の男性。うまく食べることができないことを主訴として来院した。6か月前に右側大脳半球の脳梗塞により、左側の半身に麻痺が生じたという。この脳梗塞で起こりやすい後遺症はどれか。2つ選べ。
1: 失語
2: 失認
3: 失調
4: 歩行障害
65歳の男性。摂食嚥下障害を主訴として来院し、嚥下造影検査を行った。嚥下後の造影画像(別冊午前 No.4)を別に示す。考えられる症状はどれか。2つ選べ。
1: 咽頭残留
2: 口腔内残留
3: 鼻腔への逆流
4: 絞扼感(胸部のつかえ)
85歳の女性。食べこぼしが気になり来院した。2年前から関節リウマチの影響による手指関節機能低下と視力低下があり、ブラッシング能力が低下して口腔内環境が悪化しているという。適切な指導はどれか。2つ選べ。
1: 手鏡の使用
2: 口唇圧訓練
3: 歯間ブラシの使用
4: 定期的な歯科受診
75歳の女性。食べにくいことを主訴として来院した。脳幹梗塞の後遺症により右側の舌に麻痺が生じたため、舌接触補助床が製作された。口腔内に装着した写真(別冊午後No.23)を別に示す。改善できるのはどれか。1つ選べ。
1: 口腔への取り込み
2: 口腔から咽頭への送り込み
3: 咽頭から食道への送り込み
4: 食道から胃への送り込み
85歳の男性。3年前に脳梗塞を起こし、後遺症として軽い左片麻痺がある。食事は楽しみにしており自分で食べるが、ペースが速い。一口量も多く、食事中にむせることがよくある。誤嚥を防ぐ対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 食形態はきざみ食にする。
2: 液体にはとろみをつける。
3: スプーンは小さいものを用いる。
4: 顎を上げて嚥下するように姿勢を整える。
50歳の男性。喫煙しており、今は禁煙は考えていないという。禁煙指導を行うことになった。 初回の指導で適切なのはどれか。
1: 禁煙開始日を決定させる。
2: 喫煙関連用品の処分を促す。
3: 禁煙後の離脱症状を説明する。
4: 歯周病と喫煙との関連性を説明する。
45歳の男性。企業の健康診断の一環で、歯科健診に訪れた。口腔内診査の結果、中等度の歯周病と診断された。服用している薬はないが、前年より特定保健指導の積極的支援を受けているという。歯科医師から歯科保健指導を指示された。特定健診の結巣を表に示す。改善が必要な項目はどれか。1つ選べ。
1: HbA1c
2: 中性脂肪
3: 収縮期血圧
4: HDLコレステロール
58歳の男性。上の奥歯がぐらついて食事がとりづらくなったことを主訴として来院した。半年前から上顎右側臼歯部に動揺があるという。全身疾患の既往歴はない。患者との会話を示す。 歯科衛生士:タバコが歯周病を悪化させることはご存知ですか。 患者:この前テレビでやってたのを見たよ。奥歯がぐらついてきたし、やっぱりタバコやめないとダメかなと思ってたところなんだ。 歯科衛生士:とてもよい気付きをされたと思います。禁煙するとしたら、いつぐらいから始めようと思っていますか。 患者:仕事も落ち着いてきたし、できれば今月中に始めようかなと思っているけど。 この患者の禁煙ステージはどれか。1つ選べ。
1: 無関心期
2: 関心期
3: 準備期
4: 実行期
70歳の男性。上全部床義歯の紛失による咀嚼障害を主訴として来院した。上顎精密印象採得後の写真(別冊午後 No.11)を別に示す。丸で囲んだ部分の解剖学的指標はどれか。1つ選べ。
1: 口蓋小窩
2: 上唇小帯
3: 切歯乳頭
4: 翼突下顎ヒダ
3歳の男児。食事が上手に食べられないことを主訴として来院した。 出生時に脳性麻痺と診断され、現在日常生活は全介助であるという。口腔内診査の結果、歯列咬合に異常はないが、噛みしめが非常に強かった。保護者が持参した患児用に購入した食具の写真(別冊午前No.24)を別に示す。①と④はシリコーン製、②と③は金属製である。 保護者に勧めるのはどれか。
1: ①
2: ②
3: ③
4: ④
78歳の女性。食事や排泄は車椅子に移乗して行えるが、一日中ベッドで過ごす事が多い。着替え、入浴などにおいても介助が必要である。この女性の「障害高齢者の日常生活自立度判定」のランクはどれか。
1: B1
2: B2
3: C1
4: C2
78歳の男性。定期健診のため来院した。歯科医師から口腔衛生指導を行うよう指示を受けた。口腔内写真(別冊午後 No.39)を別に示す。 上下顎補綴装置の清掃に共通するのはどれか。1つ選べ。
1: 歯周ブラシ
2: タフトブラシ
3: スーパーフロス
4: スポンジブラシ
34歳の女性。むせることを主訴として保護者と来院した。脳性麻痺との診断があり、幼少期から刻み食を食べていたが、2か月前からむせるという。口腔内に特に病変はない。食事の評価の写真(別冊午後No.19)を別に示す。 矢印が示す検査でわかるのはどれか。2つ選べ。
1: 誤嚥
2: 咀嚼
3: 嚥下音
4: 食塊残留