45歳の男性。企業の健康診断の一環で、歯科健診に訪れた。口腔内診査の結果、中等度の歯周病と診断された。服用している薬はないが、前年より特定保健指導の積極的支援を受けているという。歯科医師から歯科保健指導を指示された。特定健診の結巣を表に示す。改善が必要な項目はどれか。1つ選べ。
1: HbA1c
2: 中性脂肪
3: 収縮期血圧
4: HDLコレステロール
85歳の女性。食べこぼしが気になり来院した。2年前から関節リウマチの影響による手指関節機能低下と視力低下があり、ブラッシング能力が低下して口腔内環境が悪化しているという。適切な指導はどれか。2つ選べ。
1: 手鏡の使用
2: 口唇圧訓練
3: 歯間ブラシの使用
4: 定期的な歯科受診
58歳の男性。4日前に脳梗塞で入院し、投薬による内科的治療を受けている。病室での口腔ケアの依頼を受けた。全身状態および口腔状態の概要は表のとおりである。口腔ケアを行うにあたり適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 座位で行う。
2: RSSTで嚥下機能を確認する。
3: 口腔内を潤してからケアを行う。
4: SpO2値の低下がみられないか注意する。
75歳の女性。食べにくいことを主訴として来院した。脳幹梗塞の後遺症により右側の舌に麻痺が生じたため、舌接触補助床が製作された。口腔内に装着した写真(別冊午後No.23)を別に示す。改善できるのはどれか。1つ選べ。
1: 口腔への取り込み
2: 口腔から咽頭への送り込み
3: 咽頭から食道への送り込み
4: 食道から胃への送り込み
76歳の男性。咀嚼困難のため訪問診療を依頼された。要介護度4で在宅療養中である。口腔周囲に触れるとくいしばりが強くなるため、診療に支障がある。最初に行うのはどれか。1つ選べ。
1: 脱感作療法
2: 冷圧刺激法
3: 筋刺激訓練法
4: 軟口蓋挙上訓練法
77歳の男性。脳梗塞発症後、口蓋に食渣が付着することを訴えている。この患者に装着した口腔内装置の写真(別冊午前No.17)を別に示す。 適応症はどれか。
1: 舌挙上不全
2: 口唇閉鎖不全
3: 軟口蓋挙上不全
4: 食道入口部開大不全
85歳の女性。定期健康診査を目的として来院した。散歩を日課としているが、半年前から、かかりつけの内科で処方された高血圧の薬を飲み忘れることが多くなったり、自宅での料理を失敗することが増えたという。食事や衣服の着替えは一人でできるという。障害高齢者の日常生活自立度判定はどれと考えられるか。1つ選べ。
1: ランク A
2: ランク B
3: ランク C
4: ランク J
65歳の男性。摂食嚥下障害を主訴として来院し、嚥下造影検査を行った。嚥下後の造影画像(別冊午前 No.4)を別に示す。考えられる症状はどれか。2つ選べ。
1: 咽頭残留
2: 口腔内残留
3: 鼻腔への逆流
4: 絞扼感(胸部のつかえ)
75歳の男性。アルツハイマー型認知症であり、移動は車椅子を使用している。これまで肺炎の既往はなく、総義歯を用いることで、家族と同じ食事を食卓で摂っているという。主治医からは先行期の障害が指摘されている。現在において、注意すべき食事介助の項目はどれか。
1: 一口量の調節
2: とろみ調整食品の使用
3: 噛まなくてよい食品の提供
4: 車椅子のリクライニング調整
85歳の男性。3年前に脳梗塞を起こし、後遺症として軽い左片麻痺がある。食事は楽しみにしており自分で食べるが、ペースが速い。一口量も多く、食事中にむせることがよくある。誤嚥を防ぐ対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 食形態はきざみ食にする。
2: 液体にはとろみをつける。
3: スプーンは小さいものを用いる。
4: 顎を上げて嚥下するように姿勢を整える。
88歳の女性。歯科訪問診療の依頼を受けた。食後、ブラッシングのため洗面台に向かっている写真(別冊午後 No.14)を別に示す。障害高齢者日常生活自立度の判定基準のランクとして考えられるのはどれか。2つ選べ。
1: ランクJ
2: ランクA
3: ランクB
4: ランクC
73歳の男性。脳血管疾患で入院していた急性期病棟から回復期病棟に移動することになり、利き手交換訓練を行うことになった。口腔機能管理を行うよう歯科医師から指示された。歯式を図に示す。 セルフケアで推奨するのはどれか。2つ選べ。
1: 電動歯ブラシ
2: デンタルフロス
3: 柄の細い歯ブラシ
4: 吸盤がついた義歯用ブラシ
58歳の男性.2年前の脳梗塞で軽度の後遺症が残存している。 歯科衛生士との会話を下に示す。 歯科衛生士:こんにちは。今日はどのようにして来られましたか。 患者:妻の運転で車で来ました。 歯科衛生士:歯磨きについてお聞きします。ご自宅ではどこで歯磨きされていますか。 患者:風呂場の洗面所で歯磨きします。 歯科衛生士:お口に汚れが残っていますが、磨きにくいですか。 患者:そうなんです。この歯ブラシを使っているのですが・・・。 歯科衛生士:グリップが細いですね。こちらの柄の太いものを試してはいかがですか。 患者:確かに力が入ります。ありがとうございました。 ノーマライゼーションの対応に該当するのはどれか。
1: ①今日はどのようにして来られましたか
2: ②ご自宅ではどこで歯磨きされていますか
3: ③お口に汚れが残っていますが、磨きにくいですか
4: ④こちらの柄の太いものを試してはいかがですか
82歳の男性。脳梗塞発症後、右片麻痺があり、摂食機能療法における間接訓練を継続してきた。座位は困難な状態である。誤嚥を起こしにくい姿勢はどれか。
1: 頸部を進展する。
2: 頸部を左側に回旋する。
3: 下肢は両側の膝を伸展する。
4: 左側を下の半側臥位にする。
90歳の男性。無歯顎で全部床義歯を使用している。片麻痺があり、ペースメーカーを装着している。食後、食渣の滞留と舌苔とを認める。口腔ケアに用いられないのはどれか。
1: 舌ブラシ
2: 歯ブラシ
3: 音波ブラシ
4: スポンジブラシ
85歳の女性。脳出血のため入院中である。歯科衛生士が口腔健康管理を実施することになった。患者の状態は、目を閉じており普通の呼びかけでは開眼せず、大きな声で刺激すると覚醒した。JCSはどれか。1つ選べ。
1: Ⅰ-1
2: Ⅰ-2
3: II-20
4: III-100
87歳の男性。5年前から認知症が悪化し、施設に入居して全介助であるという。施設職員からよくむせることを主訴として歯科訪問診療を依頼された。食事はおかゆと刻んだおかずを食べているという。誤嚥性肺炎はこれまで発症していない。食後の義歯の写真(別冊午前No.19)を別に示す。 最初に行う対応はどれか。
1: 禁食の指示
2: 義歯のリベース
3: 食物残渣の確認
4: RSSTによる嚥下評価
85歳の女性。骨折で要介護状態となり介護施設に入所している。普通食を摂取していたが、臼歯部両側遊離端義歯を紛失して歯科訪問診療を受診した。義歯製作までに食事形態の変更が必要となった。むせはないという。野菜の炒め煮の食事形態の写真(別冊午前 No.31)を別に示す。 適切なのはどれか。1つ選べ。
1: ①
2: ②
3: ③
4: ④
68歳の男性。口腔乾燥を訴えて来院した。シェーグレン症候群が疑われたため、検査を行うこととなった。適切でない検査はどれか。
1: 血液検査
2: 唾液緩衝能検査
3: 唾液腺造影検査
4: 刺激時唾液分泌量検査
89歳の女性。認知症高齢者の日常生活自立度判定基準はレベルⅡbである。介護支援専門員より依頼があり、歯科訪問診療を開始した。初回訪問時の様子を以下に示す。 口腔清掃を実施した際に、上顎臼歯部頰側と咽頭近くに粉状の薬の残留が認められた。また、錠剤をうまく取り出すことができず、床に落としたりすることがあるという。 連携が必要なのはどれか。
1: 薬剤師
2: 栄養士
3: 臨床検査技師
4: 精神保健福祉士