8歳の女児。脳性麻痺と診断されている。摂食嚥下障害を主訴として来院した。診察の結果、呼吸と嚥下機能の協調不全による誤嚥や窒息の危険性があり、過開口、咬反射、丸飲み込み及び食べこぼし等の症状がみられた。摂食機能療法を行うにあたり必要な対策はどれか。2つ選べ。
1: 食形態の確認をする。
2: 安定した摂食姿勢を確保する。
3: 食前にアイスマッサージをする。
4: 摂食中は血圧のモニタリングを行う。
3歳の男児。食事が上手に食べられないことを主訴として来院した。 出生時に脳性麻痺と診断され、現在日常生活は全介助であるという。口腔内診査の結果、歯列咬合に異常はないが、噛みしめが非常に強かった。保護者が持参した患児用に購入した食具の写真(別冊午前No.24)を別に示す。①と④はシリコーン製、②と③は金属製である。 保護者に勧めるのはどれか。
1: ①
2: ②
3: ③
4: ④
11歳の男児。脳性麻痺の診断を受けている。家族が口腔清掃をしている写真(別冊午前 No.22)を別に示す。矢印で示す器具の使用目的はどれか。2つ選べ。
1: 防湿
2: 開口保持
3: 視野確保
4: 舌突出防止
8歳の男児。う蝕治療のため来院した。アテトーゼ型脳性麻痺のため、不随意運動と強いかみしめにより開口が得られず、開口器を使用することになった。適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 臼歯部に咬ませる。
2: 最大開口位で保持する。
3: 保護者の同意を得てから装着する。
4: 肘と膝をまっすぐに伸ばしてから抑制する。
脳性麻痺児に多くみられるのはどれか。2つ選べ。
1: 開咬
2: 著しい咬耗
3: 先天欠如歯
4: 上顎の劣成長
2歳児における咀嚼機能の獲得不全の原因として考えられるのはどれか。 2つ選べ。
1: 先天性歯
2: 口腔の習癖
3: 母乳摂取の遷延
4: 中枢神経系の疾患
34歳の女性。むせることを主訴として保護者と来院した。脳性麻痺との診断があり、幼少期から刻み食を食べていたが、2か月前からむせるという。口腔内に特に病変はない。食事の評価の写真(別冊午後No.19)を別に示す。 矢印が示す検査でわかるのはどれか。2つ選べ。
1: 誤嚥
2: 咀嚼
3: 嚥下音
4: 食塊残留
3歳6か月の男児。3歳児歯科健康診査で軟組織異常の指摘を受けて来院した。上唇を上方に牽引した初診時の口腔内写真(別冊午前 No.15)を別に示す。 今後注意すべきことはどれか。
1: 開口障害
2: 嚥下障害
3: 構音障害
4: 永久歯萌出時の位置異常
85歳の男性。3年前に脳梗塞を起こし、後遺症として軽い左片麻痺がある。食事は楽しみにしており自分で食べるが、ペースが速い。一口量も多く、食事中にむせることがよくある。誤嚥を防ぐ対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 食形態はきざみ食にする。
2: 液体にはとろみをつける。
3: スプーンは小さいものを用いる。
4: 顎を上げて嚥下するように姿勢を整える。
1歳1か月の男児の母親へ摂食に関する指導を行うことになった。男児の現在の状態を以下に示す。 ・上下左右乳切歯〈8本〉が萌出している。 ・バナナなどの離乳食を手でつかんで、ロに押し込むようにしている。 ・舌を上下、左右に動かして、押しつぶすように食べている。 ・水分をコップでー口ずつ飲んでいる。 指導で適切なのはどれか、2つ選べ。
1: 一口量を覚えさせていく
2: 平らなスプーンを使用させる
3: 手づかみで食べさせないようにする
4: やわらかなものを前歯でかみ取らせる
7歳の女児。小学校での保健指導で担任から相談を受けた。女児は給食で口にした食物を詰め込むことが多くなり、何度か窒息しそうになったという。全身疾患は特に無い。口腔内写真(別冊午後No.20)を別に示す。 担任に対する適切な助言はどれか。2つ選べ。
1: ペースト食に変更したほうが良いです。
2: 摂食嚥下の専門外来を受診すると良いです。
3: 歯科医院で子供用の入れ歯を作ると良いです。
4: 前歯が生えるまで食物を小さくして食べると良いです。
5歳の男児。前歯で食物が噛みにくいことを訴えて来院した。全身疾患は認められず、う蝕の治療は終了している。咬合時の口腔内写真(別冊午前No.16)を別に示す。 咬合異常の原因として考えられるのはどれか。2つ選べ。
1: 頬杖
2: 吸指癖
3: 舌突出癖
4: 歯ぎしり
8か月の乳児。保護者が離乳食を与えている様子を観察した。 ①丸み(くぼみ)のあるスプーンに離乳食を一口分とり、②舌前方にスプーンをあて、③上唇が閉じるのを待って、離乳食を④上顎にこすりつけながらスプーンを引き上げている。 下線部で不適切なのはどれか。
1: ①
2: ②
3: ③
4: ④
重度脳性麻痺の患児で成長しても消失しない原始反射はどれか。2つ選べ。
1: 咬反射
2: 驚愕反射
3: 捕捉反射
4: 口唇探索反射
77歳の男性。10か月前に脳出血を発症した。摂食・嚥下障害がみられた。患者の口腔内写真(別冊午後 No.13)を示す。障害されている摂食・嚥下の過程はどれか。
1: 先行期
2: 準備期
3: 咽頭期
4: 食道期
86歳の男性。うまく食べることができないことを主訴として来院した。6か月前に右側大脳半球の脳梗塞により、左側の半身に麻痺が生じたという。この脳梗塞が影響するのはどれか。2つ選べ。
1: 顎運動
2: 舌運動
3: 口唇運動
4: 喉頭挙上運動
3歳の男児の保護者へ食生活指導を行うこととなった。ある日の男児の食事記録を示す。 指導内客で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 手づかみ食べを基本にする。
2: 間食の回数と量を制限する。
3: 朝昼夕の食事を基本に改善する。
4: 飲料をスポーツドリンクに変更する。
乳児型嚥下について正しいのはどれか。1つ選べ。
1: 3歳頃消失する。
2: 上下顎が接触する。
3: 舌は蠕動様運動する。
4: 舌尖は口蓋に固定する。
76歳の男性。食後よくむせることを主訴として来院した。1年前に脳血管疾患を発症したという。摂食嚥下機能障害と診断され、リハビリテーションを行うことになった。 適切な代償的アプローチはどれか。
1: 食前に口腔周囲筋強化訓練を行う。
2: 摂食時の姿勢は45度仰臥位をとる。
3: 食物形態を噛みごたえのあるものにする。
4: 頸部の過伸展を防ぐためコップの縁を切る。
摂食・嚥下の過程で口腔期に障害のある患者に対する摂食機能訓練で適切なのはどれか。
1: 舌訓練
2: 咳訓練
3: 捕食訓練
4: メンデルソン手技